Redmine導入、運用を失敗しないための運用のポイント

プロダクトのタスク管理にRedmine を10年ほど使い、他の部署にもRedmine の導入推進をしている。

その中で見えてきたRedmine 運用に失敗しないためのポイントを記載する。

今回は運用編。設定編はこちら

運用を失敗しないためのポイント(運用編)

定期のミーティングにRedmine を組み込み、チケットをベースに会話する

まず、定期のミーティングでRedmine を利用することが最も重要だ。

普段の作業記録はRedmine で、ミーティングは別資料でとなっていると、作業者からは手間が増えただけと捉えられる。結果チケットの更新がされなくなっていく。

デイリーミーティングなどの定期の場でチケットをベースに会話することで、作業者にチケットを更新することの必要性を意識付ける。

なおRedmine 運用を始めたばかりのチケット更新で特にありがちなのが、ステータスの開始、終了だけが記録されていて、途中経過を書いていないケースだ。こうなると以前の台帳管理と何も変わらないと判断されて廃れていく。

Redmine の強みは随時更新できて作業の開始から終了までの記録が残ることだ。ミーティングの場では、作業状況のコメント入力と時間入力をチェックしよう。書いていなければ、話しながらその場で更新してもいい。

また作業の途中経過で調べた情報やハマったポイントは随時チケットに書いてもらおう。長期間プロジェクトを運用していると、後からその経緯を追うタイミングが必ずある。コメントと時間記録が大きなノウハウ、資産になる。


チケットは気軽に更新していいものだと作業者に意識付けをする

台帳管理に慣れている作業者は、チケットに誤った情報、調査途中の情報を書いてはいけないと思いがちだ。そのままRedmine 運用を始めると、これまでの進捗会、報告会のようにサマリした情報しかチケットに残さない。

前述の通り、Redmine の強みは随時更新できて作業の開始から終了までの記録が残ることだ。サマリされた情報にそこまで意味はない。結果を見れば分かるからだ。途中経過こそが重要な情報だ。チーム、メンバが辿った道のりを記録することが大きなノウハウ、資産になる。

私の場合は、最初に「チケット、コメントは報告書ではないので、調査途中の情報で仮に誤っていても問題ありません。また清書の必要はありません。」と宣言するようにしている。

また導入リーダー自らチケットに雑談のようなコメントを残すのもいいだろう。作業者のチケット更新の敷居を下げよう。


相談を受けるときは、チケット(コメント)のURLを飛ばしてもらってから話を聞く

作業者がリーダーや有識者に分からないポイントを聞きに来るとき、口頭でやり取りする場合が多いと思う。その口頭の内容こそがノウハウだ。

何が分からなくて、誰に聞いて、どうやって解決したのか。これまでの台帳管理では漏れていて、後からノウハウとしてまとめることも大変だった。しかしRedmine ならそれができる。

その方法は、相談内容をチケットに記載してもらい、そのURLを飛ばしてもらってから話を聞くことだ。直接来る前に解決手段をリーダーや有識者が書いてもいいし、聞きに来た作業者に後で書くよう指導してもいい。そうやってチケットに残しておけば、後から同じような問題が起きたときに検索で引っ掛け解決することができる。(そして大体そういう問題は後からまた発生する。)


作業時間を記録する

これは作業者に負荷がかかるので迷うが、やはり時間記録はしたほうが良い。今までは期間で大体の作業時間しか測れなかったが、Redmine のチケット毎に記録があれば、同じような作業に対してより精度の高い見込みが立てられる。

デイリーミーティングなど定期の場で、時間入力状況を確認するとよい。なお私のプロジェクトの場合は、作業者の記録の手間を省くためにTime Logger プラグインを入れて使っている。開始ボタンを押してから作業開始して、終了ボタンを押すとその間の時間を算出してくれるプラグインだ。

なおリーダーの時間は記録できないものとして割り切って良いと思う。多数の打ち合わせや細切れの相談など、それぞれのチケットに時間記録するのは不可能だ。

リーダーの時間入力がそのようになることは、予めメンバーに説明しておいたほうが良いだろう。もちろん正確に時間記録できるのであればそのほうが良い。

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