Oculus Quest 2を買ってよかった点と使わなくなった理由
2020年10月に発売されたOculus Quest 2 という商品はご存知だろうか。
完全ワイヤレスのオールインワンVR。高額なPC や邪魔なケーブル類は不要で、単体で動作する。これまでのVR 製品より高解像度にも関わらず、値段はそれらより安い。ストレージ64GB なら4万円以下と破格の値段だ。
私はこの商品を発売日に購入した。それまでのVR 体験といえばハコスコくらいだった私は、大いなる期待を持って商品の到着を待った。
そして、その体験は素晴らしいものだった。しかし、私は3ヶ月後に全く使わなくなっていた。一体何が起こったのか、Oculus Quest 2の買ってよかった点と、使わなくなった理由を実体験を元に紹介する。
ちなみにAmazon のレビューにあるような、Facebook アカウントの停止などの不具合は一切起こらなかった。
買ってよかった点
ファーストインパクトがすごい
これは感動の一言に尽きる。
顔を動かせば周囲を見渡すことができ、ものを掴んだり投げたりすることができる。その場にいながら雪山やサファリを見たり世界中を飛び回ることができる。また迫りくる敵の攻撃を避け、剣で切るといったような動作を実際に体を動かしながら楽しむこともできる。
友人との集まりでも活躍する。つけている人は上記の感動を体験でき、他の人はつけている人のコミカルな様子を楽しめる。
空間の制限がない
映画に出てくるハッカーのように、ディスプレイを目の前いっぱいに並べて作業をしたいと思ったことはないだろうか。とはいえ実際にそれをやるには費用がかかるし、大量のディスプレイを置く空間が必要だ。しかしOculus Quest 2 なら無料でそれを実現できる。
バーチャルデスクトップのアプリをいくつか試したが、Immersed という無料のアプリが最も理想に近かった。
ディスプレイの数、大きさ、湾曲まで自由にカスタマイズできる。また背景も選択でき、雪の降るロッジで温かい暖炉に当たりながらディスプレイに囲まれて仕事をする、というのも可能だ。
ちなみに私は大小合わせて6ディスプレイを配置して仕事をしてみたが、実際には3つしか使い切れなかった。
オンライン会議にアバター(身振り手振りつき)で参加できる
前述のImmersed のVirtual WebCam という機能を使い、そこからZoom などのオンライン会議に入ると特に複雑な設定なくアバターが利用できる。
単に背景や人物が切り替わるだけなら他にもあるが、Oculus Quest 2 ではハンドトラッキング機能がある。これによりアバターは手の動きを再現する。身振りだけではなく、手振りもつけてアバターを動かすことが可能だ。
ハロウィンではミィーティングに魔法使い風のアバターで参加した。いつもの会議に一風変わったアクセントはいかがだろうか。
使わなくなった理由
同時並行で色々なことができない
これは買った私のほうが悪いと思うが、シングル家庭では、そこまでまとまった時間はない。空いた時間があれば色々同時並行でやりたいのだ。そんなときOculus Quest 2 の没入感は逆に足かせになってしまう。動画を流しつつ家事をして、のようなことはできない。
ID、パスワードの入力が面倒
色々なサイトでID、パスワードの入力はつきものだ。サイト側の問題なのかOculus Quest 2 側の問題なのかは分からないが、ログイン状態が保存されず毎回ID、パスワードの入力が必要なサイトが多かった。コントローラーで1つずつ入力するのは苦痛だ。
パスワード管理の機能やスマホに認証を飛ばすなど、コントローラーに頼らない仕組みが欲しかった。
毎日見たいと思うVR コンテンツがまだ少ない
これが使わなくなった理由として一番大きいと思う。
あなたが毎日見るコンテンツはどんなものだろうか。ニュースサイトやSNS、Youtube 等ではないだろうか。それらを見るのにVR ヘッドセットは必要ない。スマホで十分だ。あえてVR ヘッドセットを装着して毎日見るコンテンツは、私には(まだ)無かった。
そうすると段々と使用頻度は下がってくる。使用頻度が下がると次使うのにきっかけや理由が必要になってくる。そういった機会はなかなかないので、使わなくなってしまったのだ。
結局買うべき?
私個人としては、まとまった時間がとれるなら、買って損はないと思っている。
これだけのスペックで4万円以下はやはり破格だ。得られる体験の素晴らしさと比べても十分にその価格以上の価値がある。
現時点では、毎日使うものではなく、まとまった時間に没入して楽しむものとして購入を検討するとよいと思う。
またリフレッシュレートの向上や仮想オフィスサービスInfinite Office の機能追加など、現在も継続的にアップデートが行われており、今後もより素晴らしい体験の提供と利用機会の増加があると考えている。
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